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ドリフト!

ドリフト走行会に参加した。

初めてのドリフト挑戦だ。

恐れが沸いてくる。
車が滑ることにじゃない。
それ以前の問題。

曲げる瞬間にいくつもの動作をする必要がある。
車をコントロールしきれるか?

そんな中、車を走らせる。

車は全然滑らなかった。

アクセルを踏めてない。
滑るはずがない。
致命的な問題。
まずはここを乗り越えないと。

踏めない理由はわかる。
その問題をクリアーするためにはどうすれば・・・

答えは出てこないけど、
でも、
少しずつだけど、
踏めてきた。

車は一向にすべらない。
失敗の連続。

それでも、体中が熱くなってくる。。
声に出したくなる。

曲がれ
曲げてやる
曲げてやるんだ!

ただそれだけのことだ。
なのに、熱い。体がほてってくる。
マグマが体内で沸き起こる。

僕は車を曲げることに熱中した。
熱くなった。

1回目の挑戦では、車はすべらなかった。あまり曲がらなかった。

2度目の挑戦。
次はドリフトではなく、まず車をスピンさせることになった。
車は思い切り曲げさせられないことには始まらない。
それができたらあとは加減の問題。

ハンドルを切ってから、クラッチを踏んでサイドブレーキを引く。

それだけのこと。

でも、思い切りできない。
車をコントロールする自信がない。

踏め!
踏まないと車は曲がらない。

スピードが増すことで徐々に車は曲がり始める。

車が曲がれば、パイロンに当たることだってある。
それを気にしてちゃダメだ。

思いきりいくんだ!
ぎゅるるるる!!

曲がった。
車が1回転した。

はたからみたら失敗のように見えるかもしれないけど、この失敗が心地よかった。
僕はどんどん車をスピンさせた。


その次の課題は、サイドブレーキを引いてから、また元に戻す。そのとき、クラッチは足から離す。と同時にアクセルも踏む。
アクセルを踏んだら、パイロンの周りををぐるぐる走る。

1つ動作が加わることで、難易度はぐんと増した。

曲げる直前までにスピードはだいぶ出せるようになった。
それだけに動作の失敗が怖い。

それでも、車をコントロールできる自信も少しずつだけど、増してきていた。

ぱっ、ぱっ、ぱっ!

一連の動作ができて、車をパイロンの周りを走る。おお、なんかすべってる感じ。3周くらいしたら、次のパイロンへ。
なんか良い感じじゃない。

また車を操る気持ちよさが増す。

車が大きく周りすぎて、コーナーの外にいきそうになったりするけれど、それをなんとか止めさせたり、コーナー内に戻したり。すべりも少しずつだけどコントロールできるようになってる気がした。


でも、終わってみて周りの反応をうかがうと、たいして滑ってないみたいだった。

まだまだなのか。

ちょっとため息をつく。

クラッチを離し切れてないんじゃないか。

すべての動作が中途半端。

だから、車の滑りも中途半端なんじゃないか。

僕は思いきりを心がけて、次に挑んだ。

でも、結果はあまり変わらない。

スタッフの人に今の走りの感想を聞いてみた。

「ブレーキ踏んでる?」

僕は踏んでないと答えた。

サイドブレーキをあげる前にブレーキを踏むのは必須のようだった。

早速、僕は挑戦してみる。

また一つ動作が加わるだけで、難しさが一段と増す。
一つ一つの動作の歯切れが悪くなる。
何度も失敗が続く。

パイロンの周りをきゅるきゅるきゅる!

どうだ!!

白煙が見えた。

タイヤと地面の摩擦で噴いているのだ。

やった!

これだ!

車を滑らせる度合いが増した証拠をこの目にし、僕は手応えを感じた。


そのあと、すぐに時間がきて、これで今日のドリフト練習は終わった。


車を滑らせる。

何の意味があるんだろう。

と思わなくもない。

でも、やってみたら、

意味なんて関係ねえ!

熱くなれるからやるんじゃい!

と思えるようになった。

車をコントロールすることは楽しい。

楽しいから、車をコントロールできるようになりたい。


初心者の僕に丁寧にドリフトを教えていただいた、スタッフの方、ランエボの方ありがとうございました。
# by postmanda | 2009-06-10 22:43

上級者コース

この日の練習場所は上級者コースとなった。
行くのは2回目。

走るのがちょっと怖い・・・。
前回走って、そんな印象を抱いている。

でも、この日は怖いと思うことがほとんどなかった。

“直線で十分に減速するように”

先生が出した指示を守ったからだ。

ポンピングブレーキを使って減速し、
コーナー進入時から真ん中までを一定の量アクセルを踏み続けるようにした。

するするする~とコーナーを走っていく。
スピードを出してはいなくても、奇麗にコーナーを通れて気持ちよかった。
いつもコーナーでは、耐えていた。壁にぶつかる恐怖、思うように体が動かないもどかしさ・・・
でも、今日は爽快だった。コースに沿って奇麗に走れている。
毎回じゃなくて、その回数はわずかだったけど、でも今までにない感覚だった。

コーナー真ん中では結構アクセルを踏んだ。
狭い道だから、踏めないかなと思ったけど、安心して踏めた。
それも十分に減速したおかげだ。

途中、先生の車の助手席に乗った。
狭い道だから、いつものようなスピードではないけれども、滑り具合はいつもと変わらない。
だから、スリルもいつも以上。
途中、コーナーが連続して、ずずずずと滑り続ける車を右に左に走らせる。
車を踊らせているかのようだった。
ちょっとレベルが高すぎて、テクニックを盗めなかった。
このコーナーで悩みを持ったとき、僕は自然と盗もうとするんじゃないか。

帰り道、運転がとても楽だった。
コーナー進入時のアクセル踏み具合、荷重移動ともにスムーズになっていた。

スピードは出せなかった。でも、今日の走りで僕の気持ちは結構満たされた。
# by postmanda | 2009-06-04 22:50

ばくばく

第3コーナーをぬけるところでアクセルを思いきり踏み、車のけつが滑った。
滑りすぎてコースからはみ出そうになった。

慌てて左に戻す。
童謡しすぎてまたアクセルを踏んでしまった。
今度は左に滑り出した。
また慌てて右に戻す。

車は真ん中に戻り、安定した状態を取り戻した。
でも、僕の心臓はばくつきっぱなしだった。

危なかった。
キャパシティを超えていた。


ややあって冷静さを取り戻していく。
しばらくコーナーで踏むのを抑えよう。
僕はそう思った。


ただ、事故にならなかったのは、コーナー真ん中から踏むのを守っていたからなんだと思った。
安全なところから踏んだから事故にならなかった。
安全なところだから多少無茶が出来たんだ。

この日はコーナーでの荷重移動を大げさにやった。
その方が車と一体となってインを突ける。

小手先じゃなくて体で車をコントロール出来る。
気持ち良かった。
だからアクセルを踏みすぎたのかもしれない。

今の悩みは、コーナー進入から真ん中に行くまでのアクセルの踏み具合。
ひょっとしたらこのやり方の方がタイムが縮まるんじゃないか。
先生の運転の横に乗ってふと思った。

それは今まで否定していたやり方。
理論上それはベストじゃないなって。

でも、改めて考えると合理的な気もしてきた。

心に留めておこう。
少し高度な気がするから、まだやらない。でもちょっとはやってみるか

今は基礎を固める時期。スピードを縮めればいいわけではない。

熱くなる瞬間を求めて走る。

昨日は熱くなりきれなかった。

もっとマシンと一体になって走ることを望んでいるからだ。
# by postmanda | 2009-06-01 13:19

首をひねる

タイムを聞いた瞬間、僕は首をひねった。

27秒4。

ベストタイム。しかも、0.8秒も更新だ。

だけど、このときの僕の走りはとてもちぐはぐだった。
この日、最低の走りだといってよかった。

それでも、ベストタイムが出てしまった。

この日は、地面の状態が悪くてなかなかタイムが伸びなかったというのに。

いつもより踏んでいた。体が動いたから踏んだ。その分ちぐはぐな走りになったのかもしれない。
無駄なところがたくさんあったということは、それだけ伸びる余地がいっぱいあるということ。
次回は、26秒いくかもしれないし、車をコントロールできずに事故を起こすかもしれない。

ひとついえることは、コーナー手前で減速をしっかりすること。
それさえ出来れば、タイムは伸びるし、事故の確率も減らせる。

コーナー手前での減速。
これが無意識にできるようになったとき、タイムはさらに縮むはずだ。
# by postmanda | 2009-05-30 01:57

雨の中

ダートのコンディションは最悪。
雨が2日連続で振りっぱなし。
地面はぐちゃぐちゃだ。
タイムは思うようにでない。
これから、この日、4発目の走りへと向かう。
僕は、教えてもらった新たなテクニックを整理出来つつあった。
意識するは、ブレーキとアクセル。
ブレーキはだん!だん!だん!と思いきり、アクセルはかかとをつけてから丁寧に踏んでいく。
思い描いていたとおり、これが出来ればタイムは縮まる。
僕は確信していた。

スタート。
直線で思いきり加速。
コーナー手前、ブレーキを踏むラインまできた。
だん!だん!だん!
そこから、足はアクセルへ。
思いきり踏んじゃだめだ、じょじょに、じょじょに。

そして、コーナー真中がきた。
ここで、思いきり、
踏む!

ずごごごごぉぉ!!

滑りながら、外へ車は向かう。

左へ左へコントロール。

次のコーナーでも真ん中で思い切り踏む。

体に圧力がかかる。
その圧力を車とともに僕は切り裂いていく。
前へと突き進んでいく。

踏めている。

僕は確実にアクセルを踏めているぞ。

そして、最終コーナー。
ここでも、思いきり減速してからインへ。
真ん中で思い切り踏んで、あとはゴールまで突き進むんだ。

いった!

手ごたえがあった。

今までの走りとは違う。

踏めた。

踏めていた。

アクセルを踏めていた。
でも、無理をしたわけじゃない。
アクセルを踏み、かつ車をコントロールできていた。


「タイムは!?」
僕は助手席のyoshihikoに聞いた。

タイムを聞いた瞬間、叫んだ。
言葉にならない咆哮。

前回のタイムから3秒もタイムが縮まったのだ。

やった!

タイムが縮まったからうれしいわけじゃない。

轟音が鳴り響くスピード。その領域の中で車をコントロールすることが出来た。
そして、車は自分自身との闘い。
30分前までの自分から僕は大きな進化が出来た。
これらの証明を数字がしてくれたのだ。
自分が思っていた以上の記録となって。
だからうれしかったんだ。



その後、先生の助手席に乗った。
先生の走りの技術を盗む時間。
相変わらず、先生の走りはすごい。
壁にぶつかるんじゃないかというぎりぎりのところまで、コーナーを攻めていく。
ものすごいスピードで。
そんな中、僕は先生の使っているテクニックに1つ気づけた。

さっそく、自分の番で試してみたら、タイムがまた1秒縮まった。
効果は確実に出ていた。
また、うれしかった。

どんどん車と一体になれている。
一体になって、世界を突き抜けようとしている。

興奮しっぱなしだ。
気持ち良い。
最高だ。

この日のベストタイムは29秒88。
初めての走りから5秒も縮められた。

でも、まだまだ走りは荒い。あそこもここもと無駄をたくさん感じている。

今日、学んだブレーキとアクセルの使い方をもっと向上させていけば、その無駄はどんどん削れていける。

そして、もう1つの課題は、コーナーでインを恐れずに攻めること。
思いきりいっていいんだ。
思いきりインにいき、またアウトに。そして、インに、また、アウトに。

僕はこれまで綺麗にコーナーを曲がろうと意識しすぎていた。
大胆にインを突いてから、細かく修正すればいいのだ。

その方が安全なのだ。
なぜなら、アクセルを踏めば踏むほど、曲がり切れずに外に車をぶつけてしまう危険性が増すからだ。
ぼくも前に一度車を曲げきれずに外にフロントをぶつけてしまった。

大切なのはインに攻めていくこと。そして、細かい修正だ。

車を振り回していく。
そのためには、もっともっと車と一体となる必要がある。
恐怖を感じているうちは踏めない。
恐怖に麻痺してしまっても踏めない。
車と一体となった感覚が増したとき、僕はもう少しだけアクセルを踏めるようになる。
# by postmanda | 2009-05-26 21:23