2008年 01月 07日 ( 1 )

我が家の両親

生まれて29年。
その多くの期間、ずっと避けていた人たちをオレは見つめなければならない。
話あわなければならない。

オレの両親だ。

オレは両親を見ることからずっと逃げ続けていた。
嫌だった。この人たちと関わることが嫌で嫌でたまらなかった。
だから、オレは彼らをずっと無視し続けた。
何一つ話し合おうとしなかった。

でも、今日オレは両親と話しあわなければならなかった。
オレは会社を辞める。
そして、その会社はオヤジのコネで入った会社。
親父に筋を通さなければならなかった。


会社を辞める。小説家になると両親の前で伝えた。
意外な反応を示したのは、親父だった。
もちろん、賛成はしてくれなかった。
これからの生活をどうするんだということは終始一貫して言い続けた。
でも、
オレは、親父が面子を潰してもらっては困るという反応をしてくるとずっと思っていた。
俺の親父は何より自分の面子を大事にするやつだと思っていた。
でも、親父は面子のことは気にする態度は出さなかった。
そして、もう自分で決めたことだから考えは変わらないんだよなと言ってくれた。
それは当然のことなのだけれど、その当然なことを言ってくれたことが意外だった。


それに対して母親は酷かった。

30過ぎるとアルバイトの仕事にも就けなくなる。

30過ぎると再就職先も見つからない。

30過ぎてアルバイトしても、年下にいじめられる。

といった世間一般論を語ってくる。
何十年と仕事もしてないのに、なぜアルバイトや就職の話ができるのだろう。
不思議でならなかった。
親は偉いんだという考えの下、この人は話ししているんだろうか。

さらに、
劇団の人たちの影響を受けているんじゃないのといった探りや、

小説を書くのなら家に戻りなさいという命令まで飛んできた。

終始、一貫しているのは、自分の都合に基づいて発言をしていることだ。


最初は、殊勝に話していたオレだったが、母親に対しては腹が立ってきた。

しかし、オレは母親に思ったことを伝えられなかった。

何十年と引きこもっているあんたに言われたくないわ!!

とは・・・・・・

この人はちくちくと嫌味は言うのに、偉そうなことは言うのに、私は弱い人間ですという空気を出しているのだ。

私のことは責めないでという。

母親を責めたときどうなるのか、得体の知れない恐怖を感じてしまう。
呪いがかけられるでのはないかという。
つまり、何をしてくるのか予測がつかない。
自分のの発言がショックでボケ老人になったり、死のうとしたりという遠まわしな復讐をしてくるのではないかという怖れだ。
そうした怖れがあったからオレは、29年間母親に何も言わずに溜め込んできたんじゃないか。
うちの母親は本当は図太い神経をしているのに、それを今も見極められずにいる。



その点、親父は考えていることがわかりやすくていい。
こちらの想定を越えることはしてこないだろうという安心感がある。
姑息なことをしたとしても男の範疇に収まるだろうという安心感だ。

オレは母親に
「働いてもいないお母さんに世間的な一般論を言われてもピンとこない」
とだけ言った。
それ以上のことは強く言えなかった。
母親がどんな人間かまともに見ることが、把握することができないでいる。
だから、オレは母親からいつまでも逃げ続けようとしている。

オレをコントロールとしていないと気がすまない親父。
そのイメージはオレが作りすぎていたのかもしれないと今日のやり取りで思った。
オレに対する執着が薄いんじゃないかと。
しかし、母親はオレをいまだにコントロールすることをあきらめないでいる。
オレに対する執着が半端じゃない。


我が家を牛耳っているのは父親ではない。
母親じゃないか。
自分の思い通りじゃないと気がすまない性格も我が家では父親がダントツで強いと思っていった。
でも、実は母親の方が思いどおりにならないと気がすまない性格なのではないか。

家の中での今までの図式が崩れ落ちようとしている。

これまで家の中での絶対悪は、父親だった。

しかしそうではないのかもしれない。
父親はあくまで道化。
自分と言う存在を弱く見せようとして、自分は責められないポジションを作り、我が家を思うように進めようとしている母親こそがラスボスなのかもしれないと、オレは思った。
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by postmanda | 2008-01-07 03:57