2007年 07月 25日 ( 1 )

僕の責任です

厳しくあるために始めた日記。
仕事を成功させるために始めた日記。
本来書けないことも書く気持ちでいた。
だから、清瀬で、他の人が、そのブログを閲覧していたきには、びっくりした。
「何で見れてるの!」
思わず叫んでいた。
答えは簡単だった。
NATIVE HEARTのリンクに張られていたからだ。

僕は、このブログをリンクに張らないでと先生には言っていなかった。
そのひと言を言うのが、嫌だったから。
隠し事を頼むようで嫌だったから。
そのことで、どうしようか悩むのも嫌だったので、言うべきかどうかはひとまず放置しておいた。
その放置、物事からの逃げのおかげで、ことは大きくなった。
見られたらやばい内容が書かれているのなら、そのための用心をすべきだろう。
と先生は言った。
僕は何も用心をしなかった。
以心伝心という言葉が好きだから、それを選択した。
以心伝心は都合のいい言葉だ。
以心伝心。つまり、何も言わなくても伝わる。
これができるなら、自分から動かなくてすむようになる。

だが、現実は以心伝心など通用しない。
人に甘えたい、人に責任をなすりつけたい人間の奇麗事にしかすぎない。

僕は責任を放棄した。
責任を放棄したことで、自分が傷ついただけならいい。
他の人を不快な思いにさせた。
責任を放棄することの重みは、予想以上にある。

責任を放棄することは何もしないこと。
何もしないことは、罪だ。


翌日になり、ボイトレに臨む。

歌う曲は、先週に引き続き、長渕剛。
今日は、一声ごとに腹をへこまして力強く息を吐き出すことがテーマ。
そうすることで、長渕のような歌い方になれると先生は言う。
このテーマを僕は飲み込めなかった。
先週は、力を極力使わずに歌うことを意識して歌った。
しかし、今週は力が必要になる。
とはいっても、喉より上は力を抜いてなのだけれど。
先週とのつながりが見えないからかもしれない。
僕は、よく分からないまま歌っていた。
信じるべきものが見えてこない。
だから、厳しくあれと思っても、何に厳しくあるべきかも絞れないでいる。

すると、先生から指示が出た。
「普段、喋るように地声で歌え。曲のキーより、1オクターブ下げて歌え」

僕は、歌うとき、声を高くしているらしい。よって、歌うときはいつも裏声になっているのだそうだ。
先生は続けた。
「御前は、良い声を持っているのに、歌うときそれをすべて台無しにしている。低い声は声優だっていける声だ」
そうなのか・・・。
まるで実感がなかった。

僕は自分の声が嫌いだ。
録音、録画して聞いた声にいつもがっかりしていた。
失望していた。
だから、僕は歌うとき、極力声を作るようにしていた。
自分の地声で歌うなんてありえないと思っていた。

自分をまともに見ることができない。
自分を見失っている。

そういうことなのか。

自分の声は、どんな声なのだろう?


朗読するかのように地声で、僕は長渕剛の曲を歌い続けた。
地声で歌っているけど、本当に練習になっているのだろうか。
息を吐き出そうと思っても、地声で歌うことに鳴れてなくて、上手くできなかった。
そうこうしていうるちに、先生が戻ってきた。
曲は2番に入る。
そのとき、先生が言った。
「1オクターブ下げるな。キーを合わせていけ」
僕はその指示に従った。
先生が叫ぶ。
「もっと大声で歌え!」
先生は僕の腹を強く押し込めた。
「声を出せ!」
腹への圧力は強力だった。
これが、自分に厳しい呼吸っていうやつなのか。

そうだ。僕は、呼吸さえも自分に甘かった。
だから、呼吸が浅いのだ。

僕は思いっきり声を出した。
無我夢中で歌った。
大声を出した。

歌い終えたあと、今録音した音声を再生する。

流れ出る僕の声は、僕の知っている僕の声ではなかった。

男らしかった。
ちょっとだけかっこよくも思えた。

これが僕なのだろうか。

初めて、自分の歌を聞いて、体が震えた。
興奮した。
最高だった。

でも、この結果は僕のおかげじゃない。
このボイトレの間、僕は何一つ、自分に厳しくなかった。
厳しくできなかった。
もし、このボイトレの最中に何も伸びるものがなかったとしたら、
それは僕のせいだ。厳しくボイトレをできなかった僕のせいだ。
でも、責任を感じることはなかったのだと思う。

このボイトレの間、厳しかったのは先生だった。
おかげで、僕は成長ができた。
かりに、僕がこのボイトレの間に成長できなかったら、先生は責任を感じていたのだと思う。

俺のせいだ。
これは俺の責任だと。


いえ、違います。
僕の責任です。
僕の責任なんです。
自分に厳しくできませんでした。
僕は何もしていませんでした。

何もしないことは罪だ。

だから、まずは責任を放棄する罪を感じることから再生しよう。
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by postmanda | 2007-07-25 03:12