事実と心情

島崎藤村の破戒を読もうとした。
島崎藤村は、自然主義に属する作家。
自然主義は、主観を排除して、事実だけを書いていくスタイル。
僕は退屈に感じて、すぐに読むのをやめてしまった。

次に読み始めたのが、坂口安吾の白痴。
こっちは、観念小説と呼ばれている。
作者の観念がえんえんと描かれている。
物語の登場人物はというと、作者の観念を伝えるためだけに動いている。


島崎藤村と坂口安吾の小説のスタイルは正反対。
僕は観念小説の方がまだ面白いかなと感じたけど、どちらも読みづらい。
事実と心情がほどよく組み込まれていた方が断然面白い。
ただ、それは面白さという話であって、テーマを伝えるという点では、観念小説の方がやりやすいだろうし、自然主義のスタイルにも何か利点があるのだと思う。
事実と心情。
この2つをいかに組み合わせていくか、極端な2つの小説スタイルを研究していけば、文体の理想のバランスが見えてくるかもしれないと思った。
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by postmanda | 2009-02-08 23:22


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