ダート

夜、荒れた砂利道を走っていく。
ドライバーは先生。
僕はその隣に座っている。
ものすごいスピードで走っていく。
砂利道で石やら木やらがどんどん舞い上がっていく。

車で走るような場所じゃないとすぐさま思った。
それでも、ものすごいスピードで走っていく。
車はガタガタと揺れっぱなし。右に向いたり、左に向いたり。

先生は、ずっとハンドルを右に左に動かし続けていた。
そうしてないと、車が道からそれたところへ突っ込んでしまいそうだった。

時には、思いっきり左右に車が向いてしまう時もあった。
コースから外れてしまいそうなのを、それでも、先生は瞬時に車を真正面に向け直す。

何が起こるか分からない状況がずっと続く。
その状況に的確に対応出来ないと、アウト。
まさに格闘の世界だ。
隣に乗っているだけでもアドレナリンが高まっていく。
声を出さずにいられない。
僕は興奮しっぱなしだった。

先生が運転してなかったら、僕はものすごい恐怖を感じていたと思う。
やめろと叫んでいたかもしれない。
同乗して楽しめたのは、先生の技量のおかげ。

この道を自分が運転したら・・・・
どう運転すればいいのかまったく想像がつかない。
今は遥か遠くの世界。
というか、自分はいつか挑戦したいと思っているのか。

先生は必要だと感じているから、ダートを走る。

僕は、何のために車に乗っている?
自分を成長させるため。
人としての能力を高めるため。
集中力を高めたり、判断力を高めたり。
それが、小説を書く力につながっていく。

どんなレベルの小説を書きたいのか。
そこがはっきりしたとき、僕は、ダートを走ることを目標に出来るかもしれない。

軽々しくダートに挑戦したいと言えない。
それだけのとてつもなく高い運転レベルの世界を僕は感じた。
でも、もっとダートを知ろうという気持ちは高まった。
無鉄砲に挑戦したいという気にはなれない。
今は慎重に慎重に走りの世界を知っていきたい。
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by postmanda | 2008-11-18 13:50


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