最後のインタビュー記事(水曜日の出来事)

僕はあなどっていた。なめてかかっていた。

インタビュー記事の原稿に、相手の女優サイドから、修正の要望が結構あったのだ。
インタビュー記事はこれまで、相手サイドから直しの注文が入ったことが、意外にも結構少なかった。拍子抜けすることもしばしだ。
そして今回は、知名度がけっして高くない女優。余計に、直しはあまりないだろうって決めてかかっていた。
だから、事務所のマネージャーからの直しの指示を受けるたびにちょっとムッとしてしまった。
そんな細かいところまで言うかって思ってしまった。

電話が終わってから、僕は原稿の直し作業にかかる。
しかし、ひとつだけひっかかる点があり、僕は作業を止めた。


それは事務所側からのこの箇所を入れてほしいという要望。
僕はその箇所が、女優が一番言いたいことだったことをわかっていた。
なのに、文字数の都合で入れることを断念した。
文章に対するこだわり、プライドがないとはまさにこのことだ。

見てくれのよさだけに努めてしまったのだ。
そんな中身のない原稿じゃ、取材を受けてくれた女優だって物足りないと感じるのは当然だ。がっかりきたっておかしくない。

追加で入れてほしい修正箇所は、案外簡単に文章に組み込めた。
ちょっと視点を変えるだけでできるものなのだ。

それにインタビュー原稿は、その女優の言葉を伝えるもの。
主役は女優であって、僕ではない。その女優が原稿を見てどう思うか、世間が原稿を見て女優をどう思うかを意識して書かなければいい記事はできやしない。

今回がラストインタビューだけれども、今回のことをいつまでも忘れずに胸にとどめておく。
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by postmanda | 2008-02-16 20:04


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